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完全図解 介護のしくみ (改訂第3版)
 
  


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「制度とは何か」をいまこそ

私が特別養護老人ホームの介護職としてこの世界に入ってから、40年が過ぎました。その間、理学療法士の資格を取り、病院の訓練室ではなく、在宅や施設の介護の現場で仕事をしてきました。 

そして、とうとう、というか、やっと、というか、私白身も介護家族の仲間入りをしました。広島県にいる父親と母親が、それぞれ要支援1、要介護1と判定され、私が住んでいる神奈川県からの「遠距離介護」が始まったのです。 

介護の世界に長くいて、しかも介護保険制度が始まってからもう15年も経っているのですから、介護家族になって介護保険制度を使いこなすのは簡単だろうと思われるかもしれません。しかし、私は制度を使ってやる”ケアの中身”に興味があり、それについて考えたり書いたりしてきました。だから制度については不勉強なうえ、関係者と介護家族という立場の違いもあって、どうしていいものやら、という状態でした。 

そんなとき私のニーズに応えてくれたのがこの『完全図解 介護のしくみ』です。長く介護分野で仕事をしていても、わかりにくい行政用語を使った複雑すぎる制度はなかなか頭に入りません。その点、本書はビジュアルで、しかも利用する側の視点で書かれているので、スッと理解できます。これは、編著者の東田勉さんと編集スタッフの工夫のおかけです。

本書の「第5章」を中心とする、”制度を使ってやるべきケアの中身”については、私の意見をおおいに採り入れてもらいました。せっかく作り上げられた介護保険制度です。それを「間違った介護」ではなく「いい介護」につないでいきたいものです。 

さて、2015年の「改正」は、「改悪」だという声が多くあがっています。介護事業者に支払われる介護報酬が減額され、その代わりに、リハビリテーションなどの専門的関わりをすれば加算されるしくみが顕著になりました。 これは「老いという自然過程を支えていくことよりも、老いを認めず、抵抗することに意味がある」という考えの表れではないでしょうか。

医療におけるリハビリの重要性は言うまでもありません。しかし、それがそのまま介護現場に待ち込まれると、老化や障害があってはならないもののように見られる恐れがあります。

介護とは、老いや手足のマヒがありながら、自分らしく生きていくことを支えるものです。 高齢者は生活の主体です。リハビリテーションの専門家に果たすべき役割があるとするなら、それは「一人一人の生活づくりに参加すること」であるはずです。そこに狭い意味のリハビリを持ち込むと、せっかくの「生活の主体」が「訓練の対象者」になってしまわないか、そんな恐れを私は感じているのです。

さらに心配なのが、介護事業者が、「加算のためのリハビリ」などというものを始めてしまわないかということです。制度が変わり、リハビリが点数=金になるからやる、というのでは本末転倒です。 

介護とはあくまで、高齢者と家族のニーズ、それも切実なニーズに応えるものです。そしてそのためにはどの制度が使えるのか、と賢く工夫するのがいい介護です。今回の制度「改正」とそれに伴う本書の改訂にあたって、「制度とは何か」という本質論を特に強調して、監修のことばにしたいと思います。

「監修のことば」より  


講談社 ● 2015年7月27日 第1刷発行
三好春樹:監修 ● 東田勉
 定価  本体3,000円+税
  AB判 / 上製 本文303ページ
ISBN ● 978-4-06-282468-2

 本書の特徴
2015年度 介護保険法改正に完全対応! 介護の「完全ガイド」を大幅改訂。ケアマネジャー、介護事業者の必携書。最新の統計データと数値を収録。図解とイラストでスイスイわかる。過去の流れから最新の状況まで網羅。

 複雑な制度の完全ガイト!
介護保険制度のわかりにくいしくみを完全図解し、誰にでもわかりやすい内容に読み解いた解説本です
 
資格試験の対策に最適
ケアマネジャー、介護福祉士など各種資格試験の参考書に最適。予備知識なしで高度な理解力が身につきます
 
介護の世界への入門書
突然家族を介護することになった人、介護業界に就職したい人、介護業界に参入したい企業などに役立ちます

 
最新データを多数掲載
イラスト、グラフ、チャートなどを駆使した「見ればわかる」本。読書が苦手な人でも簡単に内容がつかめます

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 著者紹介:東田勉 (ひがしだ・つとむ)

1952年生まれ。國學院大学文学部国語学科卒業。コピーライターとして制作会社数社に勤務後、フリーライターとなる。
2005年7月から2007年9月まで、主婦の友社から刊行された介護雑誌『ほっとくる』の編集を担当。
同誌休刊後、フリーのライター兼編集者として三好春樹著『目からウロコ!まちがいだらけの認知症ケア』(主婦の友社)などを手がける。
そのほか医療・福祉・介護分野の取材や執筆多数。

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目次


第1章介護を取り巻く日本の現状

日本の少子高齢化の実態
どんな理由で介護が必要になるのか
介護をめぐるこれまでの動き
介護保険制度がもたらした変化
介護関係の法律と省令
介護の周辺で何が起こっているのか
市場としての介護サービス
地域をめぐるこれまでの動き

第2章介護保険のしくみとサービス
介護保険の歩み
介護保険が成り立つしくみ
どんな人が介護保険を使えるのか
介護保険の申請から利用の流れ
異議申し立てはどのようにするのか
ケアプランはどう立てられるのか
日本が向かおうとしている地域包括ケア
要支援1、2になったらどうなるか
要支援1、2の人が受けられるサービス
新しい総合事業
要介護1〜5になったらどうなるか
要介護の人が(自宅で受けられる)サービス
@ホームヘルプ
要介護の人が(自宅で受けられる)サービス
Aその他
要介護の人が(出かけて受けられる)サービス
@デイサービス・デイケア
要介護の人が(出かけて受けられる)サービス
A宅老所
要介護の人が〈お泊りして受けられる〉サービス
 ショートステイ
要介護の人が(施設で受けられる)サービス
@介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
要介護の人が(施設で受けられる)サービス
A介護老人保健施設
要介護の人が(施設で受けられる)サービス
B療養型病床群
地域密着型サービスとは何
地域密着型サービス @小規模多機能型居宅介護
地域密着型サービス A認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
地域密着型サービス B定期巡回・随時対応型訪問介護看護
地域密着型サービス C看護小規模多機能型居宅介護(旧複合型サービス)
地域密着型サービス Dその他
不正事業所の処分と情報公開制度
 介護業界の光と影
高齢者のための住まい
高齢者のための住まい @有料老人ホーム
高齢者のための住まい Aケアハウスなど
高齢者のための住まい Bかつての高専賃など
高齢者のための住まい Cサービス付き高齢者向け住宅

第3章 介護の職業
ケアマネジャー 社会福祉士
介護福祉士 ホームヘルパー
起業する場合の設立基準 ソーシャルワーカー
理学療法士 作業療法士
言語聴覚士 社会福祉主事
栄養士・管理栄養士 精神保健福祉士
訪問看護師
歯科衛生士
福祉用具専門相談員

第4章 介護用品と住宅改修
福祉用具のレンタルと購入
介護用品 @車いすの選び方と使い方
介護用品 Aベッドの選び方とベッド周り
介護用品 B福祉車両のいろいろ
介護用品 C杖・歩行器・シルバーカー
介護用品 D徘徊防止用品
住宅の改修 @介護保険を使った改修
住宅の改修 Aバリアフリーリフォーム

第5章 介護の基本技術
高齢者の体と心を知ろう
脳卒中片マヒの人の介護
認知症の人の介護
廃用症候群の予防と介護
抑制(身体拘束)の禁止
虐待の禁止と通報義務
食事の介助
介護食とはどういうものか
排泄の介助
ポータブルトイレとオムツ
入浴の介助
衣服の着脱と更衣
清拭・整容
口腔ケア

第6章介護が必要な人をどう支えるか
行政による支援
日常生活自立支援事業と成年後見制度
役立つ! 介護者どうしの支え合い
遠距離介護のノウハウ
独居・老老世帯をどう支えるか
有償サービスとボランティアの活用
□から食べられなくなったら
在宅での看取りはどうすればよいか

索引
参考文献・関連図書

 



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